映画:ミケランジェロ・アントニオーニ 「欲望」/ギンギラギンにわざとらしく

amazon ASIN-B000IU3AE0ミケランジェロ・アントニオーニ 「欲望」(1966/英)を観た。DVDのパッケージになっているポスターは私でも見た事あるくらいなので中々有名なのであろう。
このポスターと「欲望」というタイトルから勝手に想像して猟奇的カメラ小僧の話だと思い込んでいたのやけど内容は全く違った。
美人は飽きたとのたまう売れっ子ファッションカメラマンの話で、前半はその男の何ともいけすかん日常が描かれるけど、中盤に入って何気なく公園のカップルを撮影したところからストーリーが一変する。
邦題は「欲望」やけど原題は「Blowup」で写真の引き伸ばしとか言う意味である。
たしかに写真を引き伸ばしたところから映画の流れが変わるし、それにいろいろ引き伸ばしている事は間違いないだろう。それに引き換え邦題の「欲望」はどこからそうなったのか良くわからん。


ストーリーが変な方向に向かいだしたその中盤から後半にかけて、今までのストーリーはなんやってん?と言うくらいに訳がわからなくなり、最後はもう全く理解の範囲を完全に超えていた。パントマイムのテニスと観客?
世評ではとても評価が高いようで、60年代イギリスな雰囲気や、なんやらと言うロックバンドの演奏シーンやらハンコックの音楽の評価以外に、どうやら何か芸術やらなんやらに関する比喩に満ち溢れてるとかそう言う話もあるようやけど、いかにも比喩ですよと言うような、比喩以外に取りようが無いですよ、って感じの雰囲気がやたらと鼻についた。
さりげなさが全く無かったし、やたらとぎらぎらしていたように見えた。
八方美人の映画の感想を書いているけど、この映画はちょっとダメなタイプでした。

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