ウィリアム・ワイラー 「ベン・ハー」(1959/米)

amazon ASIN-B00005LK12 「有名やけど見ていない昔の映画を見よう企画」の一環で『ベン・ハー』を見た。
紀元後数十年あたりのローマ帝国に占領されたエルサレムで、かつては親友であったメッサラにガレー船送りにされた、有力貴族のベン・ハーの復讐物語をキリストの磔刑までの話とリンクさせて描いた、4時間近い一大スペクタクル史劇ということである。まぁ史劇といっても架空の物語やけど。
この映画は古典として不動の位置を築いているようやけど、なんというか作りこみが中途半端な微妙に雑なところも見受けられたような気がする。
例えば、感情を表現するシーンがやたらとあっさりしていたり、演技のわりにやたらと音楽が大げさやったりという感じで、ベン・ハーのローマでの活躍が殆ど描かれないなど唐突に話が変わる部分が多く、長い映画といっても、作るほうからすればこれでもまだ時間が足りないのやろうなと感じる部分は多かった。
切り詰めて切り詰めてこの時間やし、それ以上に丁寧に描くのも限度があるということやろう。
とはいっても戦車競争のシーンは世評どおりの面白さだったし、映画全体としても古典的名作な面白さは十分やった。
さっき言った事と矛盾するようでそうでないつもりやけど、昔の映画の作り方は小細工無しで正々堂々としてて良いなぁと思った。

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