「小さな悪の華」「ミネハハ」

amazon ASIN-B00116R1A4「小さな悪の華」は1970年に公開された映画で、典型的な修道院経営の寄宿学校に住む二人の少女の物語である。こっそりボードレールの詩集を読んでみたり、戯れに色仕掛けで男を釣って見たり、悪魔に信仰告白してみたり、と反骨精神だけが暴走した感じで中々微笑ましい。
反宗教的、反道徳的な内容のために本国フランスでは上映禁止、イタリアやイギリスには輸出禁止、公開されたのは日本とアメリカだけという曰くつきの映画らしい。
確かに教会で貰った聖体をこっそり取っておき、なんか悪魔信仰的な儀式に使ったりするなどカトリックな人にとっては「えーっ」な描写は多かった。
それでもまぁ子供のやる事やからそんなに大した事はない。映画の中でも映画の外でも一番怖くて油断ならんのは必死な大人である。それでも必死な大人に直接的な利害のない離れたスタンスで眺めれば、必死であれば必死であるほど滑稽にしか見えない訳であるからして、少女の怖さと言うよりは性欲に釣られたり、確信的に性欲で釣る大人の醜さが目に付いた映画であった。
amazon ASIN-B000Y0O98Aそれから「ミネハハ 秘密の森の少女たち」ってのも観た。ネット上ではやたらと駄作と叩く意見が多いけど、余りにも分かりやすすぎるストーリーの割には、最後に頂点として選ばれる女の子が激しくマニアックで余りに分かりにくい所が妙に感心した。

コメントする

メールアドレスが公開されることはありません。

PAGE TOP