映画:「最後の戦い」 リュック・ベッソン / 殺伐とギスギスと爽やかに

amazon ASIN-B000228TV8リュック・ベッソンの劇場用長編監督デビュー作であるらしい「最後の戦い」を観た。
世界崩壊後の、「北斗の拳」というよりは「アキラ」的な世界の中で、水や食料を巡って争う男達の戦いを描くものである。
台詞は無いけどドルビーサラウンドで、モノクロやけどシネスコサイズってのがちょっと可笑しい。
台詞が無い、というか登場人物たちが喋らないと言うのはわざと無声映画風にしてるのかと思っていたけど、一応「環境汚染で声帯がやられている」という設定があったのを映画を観終わった後に知った。
劇場用長編デビュー作やけど、既にジャン・レノも出てるし音楽もエリック・セラである。
リュックベッソンの映画に良く出てくる、「グラン・ブルー」や「レオン」で顕著な「何か突出した物を持っているけど根本的に間違っている男」の痛さはあまり無く、皆が健康的に荒くれていたし、全編がコミカルなテイストで統一されていた。


主役の男と共に戦う医者の相手であるジャン・レノがやっぱり良い感じであった。強くて凶暴なのやけど、どこと無く可笑しいのがとても良かった。
前半がかなり面白かったせいか、後半はちょっとだれたような印象を受けた。それでも、ギスギスした設定で殺伐とした事ばかり起こるけど、不思議と観終わった後はとても爽やかな感じのする映画であった。

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