黒澤明 「椿三十郎」(1962/日)

amazon ASIN-B000UH4TTQこの間見た『用心棒』の続編ということになっている『椿三十郎』を観た。
前作は「ごろつきとヤクザ者がたむろする宿場町」という設定だけである程度笑えるものはあるけど、今回は不正を正そうとする城代家老配下の若者たちと、その城代家老を人質に取る悪の黒幕大目付一味の争いと時代劇初心者にとってはちょっと渋い設定。
続編といいながらも主人公が同じというだけで続編的要素は殆ど無く『用心棒』よりはお笑い的要素が多くてエグいシーンは少ない。
全編通してほのぼのした味があるものの、数人の仲間を助けるために、何も知らない小役人侍十数人を一瞬のうちに惨殺するところや、最後の決闘シーンはネタとして受け取った。
しかし、最後の決闘シーンは今までのまったりほのぼのを一気に覆すほどの破壊力のあるネタだった。早すぎて分からなかったので数回コマ送りで観た。
前作同様、結局最後は詰めが甘すぎるわい。と思ったけど、策でどうにもならなくなった場合に、問題解決を優先させるために、敵を皆殺しという力技で切り抜けたり、援護に頼るとかの選択肢を複数取れる事はええ事やなと思った。
バカ映画度は前作より低いものの、90分ほどと短目ながらとても面白い、安心して観られる映画やった。

コメントする

メールアドレスが公開されることはありません。

PAGE TOP