日記/雑記/妄談 27 12月 2006 土偶ラメンタービレ 年末年始に大量に有給を取ったお陰で今日から正月休みに突入。 銀行を回り、今年最後の図書館でリミット一杯まで本を借り、そこらじゅうを駆け巡って雑用を片付ける。中綿入りのコートを着て自転車で走り回ったお陰で汗までかいた。 用事は全て済ませて引きこもり準備完了。これで年明けの仕事始めまで外に出る必要は無い。 ASIN:B00005L9G9 夕食後に「グラン・ブルー」を観る。 ジャックの言葉「海底は辛い。[…] 続きを読む
本 26 12月 2006 ジェフリー ディーヴァー 『青い虚空』 中々に有名で定評の高い「ハッカー小説」もしくは「オンライン犯罪もの」であるジェフリー ディーヴァー『青い虚空』を読了。 文庫で650ページほどと中々長い本やったけど二晩で読み通した。 ドットコムバブル真っ盛りのシリコンバレーで、護身術のwebサイトを持つ著名な女性が惨殺されたことを発端にした連続殺人事件が幕を開ける。被害者に関する情報を、既に消滅したかに見えるボットを仕込んだ被害者自身のPCにから[…] 続きを読む
日記/雑記/妄談 25 12月 2006 意味テロリズム 「ガルシア・マルケス」をwebで検索すると一番最初に鞄のブランドが出てきて、「世の中そんな事になってんのかー」と最近驚いたのだが、同じような事を感じている人はやはりいるようで、しかもそれが土偶がいつも巡回しているお気に入りの日記サイトの某レディーだという事で妙に嬉しい。 土偶に限らずその某レディーを含めそこそこの本好きにとってガルシア・マルケスといえばノーベル賞作家のガブリエルで、『百年の孤独』の[…] 続きを読む
本 24 12月 2006 イタロ・カルヴィーノ 『不在の騎士』 私にとって1959年に発表されたこの『不在の騎士』が初イタロ・カルヴィーノとなる。 1923年に生まれて1985年に没した彼は、20世紀イタリアの国民的作家と見なされているらしい。 アマゾンで中世騎士道の時代、シャルルマーニュ麾下のフランス軍勇将のなかに、かなり風変わりな騎士がいた。その真っ白い甲冑のなかは、空洞、誰も入っていない空っぽ…。『まっぷたつの子爵』『木のぼり男爵』とともに、空想的な“歴[…] 続きを読む
本 24 12月 2006 J.M. クッツェー 『ペテルブルグの文豪』 J.M. クッツェーが1994年に書いた『ペテルブルグの文豪』を読了した。 「ペテルブルグの文豪」とはドストエフスキーのことを指しており、読む前は彼の伝記的な小説やと思ったのやけど全くそうではなく、どちらかというとクッツェー自身の投影にペテルブルグのドストエフスキーと言う設定を与えているだけのようだ。 義理の息子が自殺したと言う報を受けたドストエフスキーがペテルブルグに赴いて、彼の住んでいた下宿で[…] 続きを読む
日記/雑記/妄談 23 12月 2006 同情するなら… 某ニーチェさんの描く某ツァラトストラさんの言うところによれば、神は人間への同情のために死んだと言う事になっているらしい。 それの指すところの意味なり是非なりは兎も角として、少なくとも「同情は神をも殺す破壊力を持つと考えられる」と捉える事も可能であるに違いない。 往々にして、最後の手段として「同情」に訴えかけようとする輩は多いし、自らの「同情」が主な動機として端を発した行為が上手くいったためしなど殆[…] 続きを読む
日記/雑記/妄談 22 12月 2006 全男性の代表としての、十字架上の土偶の弁明 仕事後に「忘年会のようなもの」に参加するために町に繰り出す。 街中を闊歩中に、ここ一年は会っていない中学時代からの友人から夏ぶりに電話がある。道端に立ち止まりしばらく話す。 色々なものが過ぎ去って通り過ぎて行った中で、彼は彼として依然としてそこに在る。 奴と話した事で限りなく「普遍」に近い何かしらを自分の中に見つける事が出来てとても力づけられる。おかげでこの時期特有の町一丸となった白痴のごとき精神[…] 続きを読む
日記/雑記/妄談 21 12月 2006 湯煙ペテルブルグ 年賀状を作る。 ムダにSQLightとPHPでTexに出力して作ろうかと思ったけど、素直にアクセスとワードにしといた。 久しぶりにMSオフィスなんかををまともに触ったけど、異様に分り難くてブチ切れそうになった。 「差し込み印刷てどないすんねんもう!!MSオフィスて俺には向いてへんわ。がー!!」と騒ぎつつも何とか完成にこぎつけた。 年末ギリギリではなくまだ早いこの時期に作るなんて生まれて初めてではな[…] 続きを読む
本 20 12月 2006 G・ガルシア=マルケス 『エレンディラ』 例のごとく風呂で半身浴をしながら読破した。 農家の鶏小屋で見世物として飼われる、天使と呼ばれる翼の生えた老人、世界中から人を呼び寄せるほどの薔薇の匂いが漂ってくる、腐った蟹と海草に埋め尽くされた海、誰しもが好きにならずにはいられず、見る人全てを魅了せずにはおれない程の感じが良い水死体、自分の死ぬ日をはっきり知っている、紙を蝶のように舞わせる上院議員、自分を町の皆に認めさせるために、幽霊船を誘導して[…] 続きを読む
本 19 12月 2006 G・ガルシア=マルケス 『愛その他の悪霊について』 ガブリエル・ガルシア=マルケス『愛その他の悪霊について』を読んだ。愛は成就されず、成就されるのは愛でないものばかり。十二月の最初の日曜日、十二歳になる侯爵のひとり娘シエルバ・マリアは、市場で、額に白い斑点のある灰色の犬に咬まれた。背丈よりも長い髪の野性の少女は、やがて狂乱する。狂犬病なのか、悪魔にとり憑かれたのか。抑圧された世界に蠢く人々の鬱屈した葛藤を、独特の豊饒なエピソードで描いた、十八世紀半[…] 続きを読む