苦行とトリップについて想いを馳せる金曜日 日記/雑記/妄談

苦行とトリップについて想いを馳せる金曜日

病気やらなんやらで苦しみやら悲しみに追い詰められれば追い詰められるほど、その反作用のようにとてつもない高みに精神的が登ってゆく人がいるというのは確かだと思う。 それは人間の本来的な性質のようなものであり、苦しみが尊いとされることが多いのは、そういったところに端を発しているに違いない。 そして、こういった肉体や心が過酷な状態に追いつめられると精神的な部分が高まってくる人間の特性を利用して、徹底的に自[…]
神谷美恵子『生きがいについて』/むしろ生きがい系書籍に拒否反応を示す人に

神谷美恵子『生きがいについて』/むしろ生きがい系書籍に拒否反応を示す人に

ISBN-10: 4622081814 神谷美恵子の『生きがいについて』を読んだ。 マルクス・アウレリウスの『自省録』は、かなり昔から、私が20歳くらいのふた昔は前からの愛読書の一つであるのだが、神谷美恵子という人は、その『自省録』の翻訳者でもある。 彼女は大学ではずっと文学を学び、ある時から医学部に転部して、最終的には精神科医になり、生涯の使命として、彼女自身の生きがいとしてハンセン病患者の治療[…]
手塚治虫 『ブッダ』 / 最初から最後まで苦しむ聖者/知ったかぶらないブッダ

手塚治虫 『ブッダ』 / 最初から最後まで苦しむ聖者/知ったかぶらないブッダ

ISBN-10: 4267890021 いってもここ一年か半年くらいの話であるが、読んでいなかった昔の漫画を読むようになった。 『カムイ伝』とか『バビル二世』とか『エリア88』、『デビルマン』、『サイボーグ009』、『火の鳥』とかそんな感じの古い漫画を片っ端から読んでいて、世間で神のごとくに崇められている手塚治虫がほどそれほど面白いのか?むしろ大して面白くないのではないかと思っていたのだが、『ブッ[…]
右往左往 / どこまでが「自然」か 日記/雑記/妄談

右往左往 / どこまでが「自然」か

一日中雨が降って、そこらじゅうに積もった黄砂が洗い流されて綺麗になっているのを見ると、自然は上手いこと出来ているなぁと思う。 月曜日まで真っ白に汚れていた近所の巨大なバナナの木の葉がこの雨でピカピカになっていた。 日曜日に水と洗車ブラシで車を洗った私が微妙に悔しいのだから、洗車場に並んでまで洗った人はさぞかし悔しいやろうなぁと。 しかし、悔しさよりも、圧倒的に負けた時のようなすがすがしさを感じるの[…]
風が吹けばイチゴ大福屋が儲かる 日記/雑記/妄談

風が吹けばイチゴ大福屋が儲かる

土曜日の強烈な風で黄砂が飛来して、日曜日の朝には車という車が真っ白になっていてビックリしたが、この日ガソリンを入れに行ったら洗車コーナーに薄汚れた車が列をなして並んでいた。 列に並んでいる車の中の人は一様にどんよりしてうんざりした顔をしていてちょっと気の毒だったが、並んで薄汚れていた車が洗車機を潜り抜けるとピカピカになって出てゆく様は、まるでトキの「奇跡の村」のようであった。 この黄砂のせいか三連[…]
「三銃士」 (1994/米)/凶戦士三銃士/フランス王宮ウォーズ 映画

「三銃士」 (1994/米)/凶戦士三銃士/フランス王宮ウォーズ

ASIN: B000BKDREA 久しぶりに映画を、チャーリー・シーンが出ている「三銃士」 (1994/米)を観た。 かのアレクサンドロ・デュマの『ダルタニアン物語』の一つのエピソードを映画化したもので、もうこれで5回目の映画化であるらしい。 主人公たちがオッサンでどう観ても悪役面している所が好感が持てた。 しかし、気にせず容赦なく雑魚を殺しまくる三銃士+ダルタニアンは近衛騎士の皮をかぶった凶戦士[…]
18禁アクアリウム / スイホウガンとミミイカ いきもの

18禁アクアリウム / スイホウガンとミミイカ

大丸京都のアートアクアリウム展に行った。 金魚の「アクアリウム」ということで、金魚鉢に砂を入れて水草と貝やらエビやらが一緒に泳いでいるような「調和水槽」的な物を思い浮かべていたのだが、実際見るとイメージしてたのとぜんぜん違った。 おもっきりポンプでエア入れてるうえに、砂も水草も無しの「自然」とは全く逆の方向性でなんか怪しげな感じである。 自然界では決して生き残れないであろう形態をしたさまざまな金魚[…]
高橋竹山『津軽三味線ひとり旅』 / 終わらない上向/究極のアナログ

高橋竹山『津軽三味線ひとり旅』 / 終わらない上向/究極のアナログ

ISBN-10: 4122018293 読みかけて忘れていた、高橋竹山の『津軽三味線ひとり旅』をやっとこさ全部読んだ。 昔からこの高橋竹山の三味線は好きで良く聴いていたのだが、こんな自伝的な本まであるのを知ったのは最近である。 その高橋竹山なる人は2歳にならないうちに麻疹から視力を失い、16歳で独り立ちして門付けで日々の生活をおくっていたのが、60才も半ばで行った渋谷にある小劇場での若者相手のライ[…]
雨宮処凛『自殺のコスト』 /自殺のリスク /「金がかかるから死ぬな」と言える

雨宮処凛『自殺のコスト』 /自殺のリスク /「金がかかるから死ぬな」と言える

ISBN-10: 4872336445 雨宮処凛の『自殺のコスト』 を読んだ。 この本は2001年に発行された少々古い本であるが、人が自殺した場合に、自殺するまでにかかる費用から、残された人が幾ら払い幾ら貰うか、また、未遂してしまうとどれくらいの費用がかかってしまうのか、などといった損益計算を想像しうる限りの場合を想定して解説してある。 筆者自体が自殺未遂を何度かしているというせいか、当事者にしか[…]
ルービックキューブ再び 趣味

ルービックキューブ再び

ちょっと前に取り付かれたようにルービックキューブに凝っていた時期があった。 毎日毎日暇があればくるくる回していたので、手が完全に解法を覚えていると思っていたのだが、最近ふとした拍子に回してみたら、完全に解き方を忘れていることに気づいた。 というわけで、また解法を覚えなおしたのだが、最終段階の二つと三つ前の角を入れ替えるステップで、以前は手が手順として覚えていたものを、今度はキューブがどう動いている[…]
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